Before processing
以前描いていたあるマンガの、単行本2巻カバーに使われたイラスト、その元となったデータです。もともとはマンガ連載時の何話めだったかの、カラーの扉絵に使われたものでした。
座っている椅子
この女性が座っている椅子についてなんですが、描いている当時はなんとなく昔の蒸気機関車っぽい雰囲気をちょっと持たせたいと思いながらデザインしていました。
この時はアメリカの蒸気機関車に特に興味があって、形のフォルムが流線形になるかならないかっていう微妙なラインを持ったところがとにかくいいなあと思っていました。なかでもミルウォーキー鉄道の ”F7型蒸気機関車” というマシンが凄く好きで、これがどういう蒸気機関車かというのを説明するにあたっては、Wikipediaの『アメリカ合衆国の鉄道史』から引用してみます。
こうした豪華列車は速度も重要で、たとえばミルウォーキー鉄道は、オットー・クーラー設計による、「蒸気機関車の女王」と呼ばれたF7型蒸気機関車が牽引する「ハイアワサ」を90マイル毎時以上で運転した。
同じく『アメリカ合衆国の鉄道史』から図版を1点引用します。引用元の図版に添えられた英文の説明文も参考として引用しました。
- ミルウォーキー鉄道F7型蒸気機関車
Otto Kuhler photo - Dr.H.Lessing, donated by Renaldo Kuhler
Milwaukee Road class F7 2nd generation Hiawatha locomotive streamstyled by Otto Kuhler
「蒸気機関車の女王」という別名(通称なのでしょうね)がまたなんともいえず、味わい深いと感じます。とにかく、こういう機械のラインをいろいろと試しながら、 ”昔の蒸気機関車っぽい雰囲気を持った椅子” という物を絵にしていきました。
そんなわけで
実際にはこういう椅子が存在するのか定かではありませんが、ただ、もしあったとしたらなんていうか、腰のところとか座りにくいのかなあともちょっとだけ思ったりもします。
それでは今回はこの辺りで。読んでいただき、どうもありがとうございました。
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