第2話 - 19ページ
第2話の第19ページです。
マンガ『第2話』第19ページをお読みいただきまして、ありがとうございます。
さて、それでは今回の「付録コーナー」ですが、ひさしぶりに「付録テキスト」をお読みいただこうと思います。昔やっていた『lowfai』というサイト内の「notes」という雑記ページから、2003年12月の記事の再掲載となります。
なお、2003年の文章ですので、文中の書籍の値段などは、現在(2021年)とはおそらく違っていると思われます。どうかご容赦ください。
(2021年注記:ここから2003年の文章になります。)
太田出版発行の「昭和の劇 映画脚本家 笠原和夫」を読みました。
『祇園の暗殺者』等の時代劇、『日本侠客伝』シリーズや『博奕打ち 総長賭博』等の任侠映画、『二百三高地』『大日本帝国』等の戦争映画、 そして何よりも『仁義なき戦い』の脚本家として知られる笠原和夫氏に、同じく映画脚本家の荒井晴彦氏と、文芸評論家の糸圭(糸へんに圭で、すが、と読む)秀美氏が、その脚本作品について長大かつ詳細にインタビューを行ったものです。
本文総ページ数605ページ(奥付けのぞく)と、厚い本なのですが、その内容の熱さゆえにか、割とさくさく読めました。
値段も4286円+税とけっこうするのですが、上記映画に興味のある方や、これから何か自分で物語を作ろうと思われる方には、買って損はないと、これはもう断言できます。
内容に関しては、作家にとって取材がいかに大切か、という経験談や、二・二六事件についての話、天皇制についての話など、私には非常に興味深い話ばかりで、この本を、なぜ某作連載中に読んでおかなかったのか、と反省することしきりです。
そんな中で、これは思わず私、膝を打ってうなってしまった箇所がありました。男性の暴力と勃起力不足とは関連があるのではないか、という内容に話が及んだ所で、朝鮮戦争時代の話として、アメリカ空軍のパイロットには、インポテンツの人が多かったと。当時パイロットと同衾した女性の話では、結局する事ができず、お金だけははらっていったと。ほんの数日前に朝鮮の空で戦闘を行っていたような兵士には、インポテンツが多かったと、かいつまんで書けばそういう内容のお話なのですが、ここを読んだ時には、本当に私ははたと膝を打ち、しばらく呆然としていました。
結局、自分が某作で描きたかったものには、そういう部分も含まれていたのだという事に、今更ながら気付かされた瞬間でした。
本当に、なんでこれを早く読んでおかなかったのかと、現在、反省の日々を送っています。
(2021年注記:2003年の文章ここまで。)
今回は以上です。最後まで読んでくださった皆さまには、厚くお礼を申し上げます。ありがとうございました。
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